整体とカイロプラクティックの違いって?

整体とカイロプラクティックの違いって?

「カイロプラクティックと整体は何が違うんですか?」

これは一番多い質問の一つです。
“整体 カイロプラクティック 違い” などで検索すると、またいろいろなことを言う人がいて、「結局はよく分からない」という方も多いのではないかと思います。

整体もカイロプラクティックも日本では民間療法の一つという位置づけです。

大きく くくると「体を整えるものはすべて整体」という考えもありますが、
カイロプラクティック=整体かと言えば、やっぱり少し違います。

カイロプラクティックは単に「体」を「整える」ものでありません。

整体は中国から伝わったものや、日本の柔術や古武術などから派生した手技療法がベースになっており、〇〇整体・△△式など様々な流派や手技が存在します。また新たにカイロプラクティックやオステオパシーなどの考え方や技術を織り交ぜた××式整体なども生まれています。
施術としては主に筋肉をゆるめたり、気の流れ・血の流れ・リンパの流れなどを整えていくものが多いようです。骨格矯正を行なっているところもあり、一概に「これが整体」とは言えないようです。

カイロプラクティックはアメリカで生まれ発展した医学ですが、考え方はどちらかというと東洋医学に近いです。
背骨・骨盤の歪みや動きを改善させることで正しい神経のはたらきを取り戻し、治癒力や免疫力その他カラダ本来が持つ力を最大限に発揮させることを目的としています。
カイロプラクティックは単に「肩こりや腰痛の治療法」などではなく、人(場合によっては動物も)そのものの持つ力を最大限に発揮させることが目的で、「結果」として症状の改善や健康の維持につながっています。
アメリカやオーストラリア、ヨーロッパ諸国では国家資格となっており、WHO(世界保険機構)でもその安全性と効果が認められています。

カイロプラクティックの一番の特徴、他の整体等との一番の違いはサブラクセーションという概念です。

背骨や骨盤のバランスが崩れることで、肩や腰の筋肉にかかる負担が物理的に大きくなることは確かですが、カイロプラクティックではそれ以上に背骨の中を通る神経の働き、身体がもともと持っている力(イネイト・インテリジェンス)に注目して施術します。

しかし整体同様にカイロプラクティックも他の療法を取り入れたり、「カイロプラクティックの○○先生が新たな方法を編み出した!」ようなものもあり、これも様々な流派(?)が生まれ、どこで「カイロ/カイロじゃない」の線を引くかは各カイロプラクターによって異なってきます。(日本に限らず本場であるアメリカやヨーロッパでもそのような動きがあるようです)

接骨院(=整骨院)はおもに捻挫や打撲・骨折などの「ケガ」を扱い、それらの治療に対しては保険が適用されます。事故や捻挫といった直接の原因がはっきりしているケガの場合は接骨院にかかるのがいいかもしれません。
接骨院や整骨院でも最近は整体やカイロプラクティックなどを取り入れ、施術を行なっているところも増えてきていますが、原則としてそれらの施術は保険対象外の「自費治療」になっています。

実際、施術者の中にもカイロプラクティックを知らずに、単に「整体」の訳として「カイロプラクティック」という言葉を使っている人がいたり、ただむやみにバキバキと音を鳴らすようなパフォーマンスをカイロプラクティックだと思っている人などがいることも事実です。

実際その人がやっているのがカイロプラクティックなのか整体なのか、看板を見ただけでは分からないというのが現状です。(業界にいる僕でも分かりません)

施術者との相性などもあるので、どちらがいい・悪いとは言い切れませんが、まずは説明を受けてみて決めるのが一番だと思います。(説明をしてくれないようなところはやめておいた方が良さそうです)

※余談ですが、一般的にカイロプラクターは「整体師」と呼ばれることを嫌う傾向があります。

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